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まだ間に合う!2016夏ドラマ ご勝手おすすめBEST3

【2016 夏ドラマ ご勝手予報】を担当しました小耳沢とバルサミコが責任とります! 夏クールの各ドラマ初回放送を観て、お届けしてきましたご勝手レビュー。最終回は、今クールの総括編です。第1話、第2話あたりまで観ていなくてもストーリーに追いつけて、充分楽しめる作品を厳選しました。

まだ間に合う!2016夏ドラマ ご勝手おすすめBEST3

夏クールの各ドラマ初回放送を観て、お届けしてきましたご勝手レビュー。最終回は、今クールの総括編です。第1話、第2話を観ていなくてもストーリーに追いつけて、楽しめる作品を厳選。おすすめベスト3をご紹介します!

■第1位「家売るオンナ」日本テレビ水曜22時 

痛快指数100%! 小耳沢&バルサミコが全力でおすすめする作品は「家売るオンナ」です。ニコリともしない鉄面皮のスーパー不動産販売ウーマン・三軒家万智(北川景子)が、あの手この手でとにかく家を売りさばく。一話完結型なので、何話目から観ても楽しめる点もおすすめのポイント。

小耳沢はさ美(以下、耳)「北川景子がここまでやるんだ、ということで、ある種リスペクトを感じてます。仲村トオルの軟弱な上司、イモトアヤコのダメ部下っぷりも最高。北川さんのゴリ押し含みの辣腕ぶりにカタルシスを感じつつ、家は人生を託す場なんだなって、実は毎回感動もあったり」                               
バルサミコ瞬(以下、バ)「漫画的な演出過多に抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、そこでつまづいてしまうのは勿体ない。よくある漫画原作ドラマと違って、派手な演出が上すべりすることなく、特異な主人公像を表現するために過不足なく機能してますね。観ればクセになるはずです」 

■第2位「HOPE 〜期待ゼロの新入社員~」フジテレビ日曜21時

本格派ドラマという意味では、今クールNo.1かも? 囲碁棋士の夢を諦めてバイト生活を送る主人公・一ノ瀬歩(中島裕翔/Hey!Say!JUMP)が、ある日突然、一流企業のインターンに。競争の激しい商社を舞台に、新入社員たちの葛藤と奮闘の日々を描いた、働くことの爽快感みなぎる佳作。

「夢に挫折。逼迫したバイト暮らしから一転、商社マンに。激変する環境に戸惑いつつ何かをつかんでいく主人公を、中島くんが熱演。企業ものでもあり、今後チームワークが強調されストーリーの強度が増す展開なら、『仰げば尊し』よりむしろ本作の方が、日曜21時の半沢枠に最適だった気も」
「物語冒頭の重苦しさがスタートダッシュを鈍らせた感がありますが、それは後の達成感を高めるための振り幅。韓国ドラマのリメイクだけに、設定を日本向けにアジャストしきれていない部分も。しかし次々与えられる試練の容赦のなさが、主人公のポテンシャルを引き出す構図に熱くなるはず」

■第3位「好きなひとがいること」フジテレビ月曜21時

パティシエとして勤務する店をリストラされた櫻井美咲(桐谷美玲)は、偶然再会した初恋の人、柴崎千秋(三浦翔平)に誘われ、彼の経営する湘南のレストランで働くことに。さらにシェアハウスで千秋と彼の弟たちとの同居生活もスタート。イケメン三兄弟が爽やかな風を運ぶ女子力向上ドラマ!

「夏、海、恋。この単純な構図が、夏っていう季節にはすこんとハマるんだなと。『そんな偶然ある?』『よくある三角関係だね』なんて定型のツッコミは脇へ置いて。片想いの切なさとか、それでもやっぱり恋って最高とか。意識的にノッて観ると、心にふわりとやさしい風が吹く作品です。夏向き!」
「あまりにベタな月9設定に当初は辟易。しかし回を重ねるにつれ、主人公を中心とする恋愛関係のパワーバランスの変化が気になってきて、右へ左へと振り回される楽しみが。三兄弟の設定にも裏がある様子なので、恋が彼らの兄弟関係にどのような影響を与えるのかにも注目」

■あなたの人生を彩るドラマに出会ってください

「TVドラマなんて」と軽視する論調は昔も今も定番です。「今クール、低調だって」などと、Web上に拡散された言説を鵜呑みにする向きが多い時代でもあります。けれど今日もなお、視聴率1%あたりの視聴者数は、100万人。惨敗と揶揄される視聴率6%の作品さえ、600万人もの視聴者が観ている計算になります。600万人もの人々の間で、そのドラマはカンバセーションピースとして機能し得るのですね。ドラマとは、シリアス、コメディといった差こそあれ、どれもが人の人生を描くもの。家庭で、会社で、誰かの生き様を追いながら、あのシーンが良かった、この台詞はどうだろうと意見を交わす作業は、人々が互いの思い、価値観を知り理解を深めあう上で、どれほどかけがえないチャンスとなってくれることでしょう。
ドラマは死なず。風評や視聴率といった数字に惑わされすぎることなく、あなたの人生を彩る一作に出会ってほしい。そんな願いを込めてお届けしました。秋風が吹く頃、またお会いしましょう。

(完)



小耳沢はさ美/三四郎 小宮が好きすぎて、「オールナイトニッポンZERO」を聴きまくって居り候。
バルサミコ瞬/ゴッホより~普通に~小学生の描いたサイズ感あべこべな絵(人>ビル)が好き~♪

Text=小耳沢はさ美&バルサミコ瞬

小耳沢 はさ美

よろず文案作成家。コラムニスト。エンタメ系ニュースから世相まで、くすっと笑わせユーモラスに批評するコラムに定評あり。 hasami.komimisawa@gmail.com

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