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安藤美冬さんの場合 【キレイのために捨てていること #2】

今、私は“ミニマム”ライフを心がけています。それは、30代になってから意識して身につけたライフスタイル。20代の頃は、家の中は書類や本、雑貨で溢れ、脱ぎ捨てた服、使わない化粧品、流行ものの色だからとい…

安藤美冬さんの場合 【キレイのために捨てていること #2】

安藤美冬さんがキレイのために捨てていることは……?

今、私は“ミニマム”ライフを心がけています。それは、30代になってから意識して身につけたライフスタイル。20代の頃は、家の中は書類や本、雑貨で溢れ、脱ぎ捨てた服、使わない化粧品、流行ものの色だからといって買って自分に似合わなかったコスメ……。余計なものに溢れているのに、いつも“まだ足りない”“着る服がない”“もっと素敵なものがあるはず”という飢餓感でいっぱいでした。スキンケアも同じで、“もっとつけないと足りない”という焦りで追い立てられるように、シートパックをつけていました。

あるとき、引っ越しをきっかけに身の回りをハードリセットしたんです。生活する場所も物もすべてを変えました。身の回りのもの3割だけを残すという気持ちで、45リットルのゴミ袋を60個も70個も……。

気づいたのが“3割のものでも十分過ごせる“ということ。大事なものだけを置いていればストレスもなくなる。その結果、本当に必要なものだけが見えてきたというか、なんだか停滞していた空気もすっと回りだしたように感じました。

服は年間30着、靴も6足に厳選。書類もほとんどデジタル化して、本棚は2段分しか使っていません。削ぎ落として行くことで、ストレスは確実に減ります。いかに今まで、余計なものにとらわれていたか!そして、必要なものだけが残ったとき、それは驚くくらい自分にフィットするし、快適にしてくれる、自然体で美しくしてくれるのです。

不安な気持ちや自信のなさを、物を買うことでごまかしていました。溢れる情報を身につけて、知識で理論武装していたのは、今思うと逆効果だったのです。捨て去ることで、流行ものに左右されることもあまりなくなり、化粧品もポーチ1個に。自分に似合うものを見つければすべてがベーシックでことたりるようになったんです。今だって、ストレスや不安がまったくないかと言われれば嘘になるけど、同じような服や本をたくさん買い込んでいたときよりは、その度合は減ったし、今は不安を感じながらもそれを原動力にできるようになりました。

必要なもの、好きなものに囲まれて暮らすことで、ストレスフリーでいられるようになりました。気持ちも落ち着き、穏やかに、自然と笑顔も増えたような気がします。

【安藤さんの捨て去りメソッド①】

デスクトップは意外なほど何もないんです。スマホアプリも、しばらく見ていないものは、思い切って削除します。ブログやtwitterも意識的に見る回数を減らすんです。本当は、不安だからすぐ見てしまいがちなところをぐっと我慢。

【安藤さんの捨て去りメソッド②】

人との食事は週に3回まで。スケジュールに「何もしない」という予定を入れます。それは、何か作業や読書にあてるときもあれば、本当にぼーっとしたりすることも。余白を設けておくことで、何かあったときに、睡眠だったり仕事だったり、ほかの時間を削ぎ落とすということをしないで済むんです。

人付き合いや自分磨きや、大人の女性はやらなきゃいけないことがいっぱいありますよね。でも、全方位で“ちゃんとする”ことを意識しなくてもいいと思うんです。ある部分で少しくらいダメなところがあってもいい。そう思うことで余裕が生まれ、きちんとすべきときに集中できるんじゃないでしょうか。

【安藤さんの捨て去りメソッド③】

漠然と不安を感じるときは、何が不安かを実際に書き出して、“不安の因数分解”をするんです。そうすることで、何を不安に感じているのか、それに対してどう対処したらいいのかを、冷静に考えることができます。

【安藤さんの捨て去りメソッド④】

“ルックアフター”、振り返るという行為を、いつからか意識しだすようになりました。DRESS自立塾に女性経営者の方が受講しにいらしてるのですが、その方いわく、女性は行動力があるが、ノリで後先考えずに突っ走ってしまって、後になって、こんなはずじゃなかった、後悔する人もいるとか。

まず、行動することはもちろん大事ですが、行動に移したあとは、毎月1日にやりたいことリストの到達度を見直しするんです。私も、かつては、よく落とし物をしていたのですが、この“ルックアフター”=見直しをすることをすることで、劇的に減りました。そして、それをスケジュールでもやるようにしたんです。

1月生まれの私は、年の初め、自分の誕生日は必ず都内のホテルで過ごすようにして、自分のやりたいことを書き出しているんです。1日30分でも1時間でもストレスにならない範囲で行動を振り返ってみれば、やっぱりやめよう、やっぱりいいや、と思えることがあるはずです。

【安藤さんの捨て去りメソッド⑤】

最近、頑張りすぎないスキンケアを心がけるようになりました。毎日シートパックをつけたり、足し算のスキンケアをしていたときは、口の周りや生え際、あごなどに絶えずニキビができてしまって。アクセサリーも、金属アレルギーがあるのに、無理してつけていたり……。つけ足していくことで、却って肌にストレスを与えていたことに、ずっと気がつきませんでした。自分に軸がないから、「流行っているから」とか、そういう理由で試しては、また新しいのに買い替える……、そんなスキンケアをしていたんです。「何をやってもまだ足りない」、飢餓感のスパイラルに陥って、ずっと何が本当に必要なのかわからない状態でした。

30代になった今では、あのころからは考えられないくらいシンプルなケアしかしていません。お化粧だって、あまりしないくらいです(笑)。それは、やっぱりちゃんと自分の在り方に自信を持てるようになったからなんだと思います。周りや世間の価値基準じゃなく、自分でいいと思えることを実践する。自分が本当にいいと思えるもの以外を捨てていったら、何が必要なのか自然とわかってきたんです。結果として、あまりつけすぎていない今の方が、肌も褒められるようになったし、これでいいんだと思えるようになりました。褒められることで、また安心できるし、褒められる肌をさらに労わってあげようと、本当に必要なものだけ丁寧に入れていこうとしますよね。満足のスパイラルというか、キレイのスパイラルに上手く乗ることができるようになったんです。

DRESS編集部

いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。

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