1. DRESS [ドレス]トップ
  2. 美容/健康
  3. 野毛まゆりさんの場合 【キレイのために捨てていること #4】

野毛まゆりさんの場合 【キレイのために捨てていること #4】

宵越しの汚れは持ち越さない―――。子どもの頃から、かけ流しの温泉旅館で育った私にとっては、顔でも体でも、毎日の汚れをその日のうちに洗い流すということは、常に身についていることでした。古くなった角質を溜…

野毛まゆりさんの場合 【キレイのために捨てていること #4】

宵越しの汚れは持ち越さない―。子どもの頃から、かけ流しの温泉旅館で育った私にとっては、顔でも体でも、毎日の汚れをその日のうちに洗い流すということは、常に身についていることでした。古くなった角質を溜めていては、いくらいいものを与えても役に立ちません。健康的な美肌づくりは、歯を磨くように顔を洗うことから始まるのです。

肌が美しいと、その人は美しく見えるもの。楽しそう、幸せそうなおじいちゃんおばあちゃんは、皆肌がキレイ!「人の美しさは顔の配列じゃなくて肌の質感だ」と実感します。シワさえも魅力となる透明感のある澄んだ肌は、生涯にかけて目指すべき。年を重ねるほど、人間は顔かたちではなく、
肌さえキレイであれば、それだけで美しくなれると思うのです。

どんな人にとっても「今がいちばん若い」ということは、必ず当てはまります。時は刻まれ、確実に1年後のほうが肌は老化するのだから、それを食い止められるのは〝今〟しかありません。今日からはじめるいいことは、1年後のプラスになるのです。

【野毛さんの捨て去りメソッド①】

生まれ育った西伊豆、土肥の温泉旅館「牧水荘土肥館」では、源泉かけ流しで、常に新しいお湯が注がれているお風呂に入れるという幼いころからとても恵まれた生活をしていました。「いらないものは捨てる」という意識のもと、祖母から母、私へ世代を超えて、独自の洗顔法や、新陳代謝をよくするための民間療法が染み付いていました。とにかく、汚れを落とすことをおざなりにせずに、その日の汗、皮脂は丁寧にオフ。肌の表面だけでなく、老化したコラーゲンを捨てる去ることを意識したケアをすれば肌サイクルはよくなり、1年後は違ってくるはず。

【野毛さんの捨て去りメソッド②】

部屋にお花を飾るのは、旅館に育った時代からの変わらない習慣。

どんなに小さなお花でもいいので、ドライフラワーやプリザーブドではなく、生きているお花を飾ります。不思議なことに、落ちてシワシワになった花びらも、しばらくお水に入れることで、また復活するんです。そういう姿を見ていると、自然と愛おしさがこみ上げてきますよね。小さな生命を感じることができて、心も満たされてきます。

ユリの花などは、花粉がついていると上手く咲かないのですが、それをひゅーっととると、とっても大きく美しく咲くんですよ。美しく咲いてくれた後、しおれてしまった花びらを捨てるときにも、「ありがとう」と言って捨てるようにしています。

【野毛さんの捨て去りメソッド③】

体までキレイな人はお風呂場もキレイ。

お風呂に入るときは、銭湯方式で、シャンプー類はかごに入れて、その都度持って入ります。お風呂を出るときもお風呂場やシャンプー類を拭いて(磨いて)出るので、常にピカピカです。自分の汚れも、お風呂場の汚れもその日のうちに落としてしまうのです。

【野毛さんの捨て去りメソッド④】

運動嫌いの私ですが、「大人のラジオ体操」で、毎日少しずつ汗をかくようにしています。この年齢になって、まじめにやると筋肉痛になるくらい、実はしっかりした体操。毎日時間をとって、血液を巡らせることで、顔色もよくなり、気分もリフレッシュします。

【野毛さんの捨て去りメソッド⑤】

白湯を飲むことで、体の巡りを良くするんです。

以前、インフルエンザにかかってしまったときに、水分をとるために清涼飲料水を飲もうとしたものの、なかなか飲めず…。白湯を飲んだら、しみ込むように自然に体に入っていって本当に楽になったんです。体がすごく受け入れた唯一の水分。濁りのないキレイな水を飲むことで、体内から浄化される気がします。

【野毛さんの捨て去りメソッド⑥】

その日履いた靴は、感謝と反省をこめて「ありがとう」精神で磨きます。

知らない間に挟まっていた小石を見つけたり、あの時、脚が痛かったなと思い出したり……。これは、靴が汚いと怒られていた美容部員時代からの長い習慣。お役御免のハンカチタオルをリサイクルして、靴を拭けば、心も切り替えられるんです。



野毛まゆり profile


1961年生まれ。西伊豆の土肥温泉旅館で祖母・母から美容と真のホスピタリーを教えてもらいながら育つ。外資系化粧品ブランドにて販売・教育トレーナー・広報PRを経験し、40歳で独立。化粧品ブランドの立ち上げにかかわったり、美容のコメンテーターとして活躍。愛情深い人柄で、コスメ業界の人気者。著書『美しいものを売るために大切なこと』(WAVE出版)は、美容販売部員たちのバイブルでもある。

DRESS編集部

いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。

関連記事