乳がんドックを受けてきた - きっかけは友人が乳がんにかかったこと

乳がんドックを受けてきた - きっかけは友人が乳がんにかかったこと

乳がんドックを受けてきました。今回初めて乳がんドックを受けようと思い立ったのは、30代後半の友人が乳がん(ステージ2)にかかり、手術した話を聞いたこと。それまでなんとなく、他人事として捉えてしまっていた乳がんでしたが、ようやく自分事として考えられるようになりました。乳がんドックについて感想も交えて詳しくご紹介します。


友人(30代後半)が乳がんになりました。ステージ2。報告を受けたとき、どんな言葉を返して良いかわからず、戸惑う私に彼女はこう言いました。

「放射線治療や抗がん剤治療もない、軽度な乳がんなの。だから、日帰り手術で、翌日から普通に仕事だよ」

手術から5日後、彼女と直接会った日の夜、近くの乳腺外来を調べ、乳がんドックの申し込みを済ませました。

現在闘病中の小林麻央さん、そしてかつては北斗晶さんなど……乳がんにかかったことを公表する著名人は何人もいました。

その度に様々なメディアは、「検診に行こう」「早期発見を」などと啓蒙。それらを見聞きしていたはずなのに、自分ごととして捉えられなくて、何もアクションを起こしてきませんでした。

なんとなく他人事のように感じていたのは、これまで身近な友人に乳がんにかかった人が、いなかったからだと思います。でも、それはよく接する友人の中にいなかっただけで、世の中全体を見るとそうでもない。

国立がん研究センターの「最新がん統計」(2016年)では、乳がんに罹患する確率(累積罹患リスク、ある年齢までにある病気に罹患するおおよその確率)は11人に1人、というデータが発表されています。

年齢別にみた女性の乳がんの罹患率(りかんりつ)は30歳代から増加しはじめ、40歳代後半から50歳代前半にピークを迎え、その後は次第に減少します。女性では、乳がんにかかる数は乳がんで死亡する人の数の3倍以上です。

「国立がん研究センターがん情報サービス『がん登録・統計』」

数字を眺めると、自分も乳がんになる可能性は十分にあるのに、「まだ30代前半だから問題ないだろう」「何も兆候はないから大丈夫だろう」と思い込んでいたのです。でも、友人と乳がんについて話す機会があったおかげで、「一度、検診してみよう」と思い立ち、行動に移せました。

■乳がんドックとは

今回受けた乳がんドックとは、自由診療(保険適用外)のもの。実は最初、乳腺外来への申込みをしていました。

セルフチェックをする限り、「乳がんかもしれない?」という不安も兆候もなかったものの、乳がんドックがあるとは知らず、まず乳腺外来へ行けばいいのかと思い、初診の申し込みをしたのです。

しかし、症状がない場合は外来を受診できないと聞き、すすめられた乳がんドックを受けることに。

乳がんドックのメニュー数種類の中から、今回選んだのは「乳腺エコー+マンモグラフィ」(1万円、税込)のメニューです。検査の種類や当日の結果説明の有無などで、料金は変わります(4000円〜)。

「乳腺エコー+マンモグラフィ」は、女性医師と女性技師が対応し、最後に乳腺外科医による結果説明が行われ、およそ1時間半で終了するというもの。

■マンモグラフィ検査

最初にしたのは「マンモグラフィ検査」。X線を使用し、腫瘍の有無や大きさ、形、石灰化(体内に生じるカルシウムの沈着物で、良性と悪性の2つがある)の有無を調べる検査です。石灰化のおよそ3割で悪性腫瘍が発見されるのだそう。

検査方法は、乳房を検査台に片方ずつ乗せて、乳房を縦・横から板で圧迫して撮影するというもの。胸が大きくないので検査できるだろうか、と心配でしたが、問題なくできました。痛みはさほど感じませんでした。

後で医師から聞いたところによると、マンモグラフィ検査は、合う人と合わない人がいるそうです。自分にはマンモグラフィ検査が適切なのか否か、判断する基準は乳房内に存在する乳腺組織(小葉や乳管)の「乳腺濃度(乳腺密度、4段階に分けられる)」。

マンモグラフィ画像には、乳腺組織や乳がんは白く、皮下脂肪や空気は黒く写ります。そのため乳腺組織(白い)が多いタイプの乳房の場合、乳がん(白い)が乳腺組織に発生すると、似たような色合いのため、乳がんの発見が難しい場合がある、というのです。

筆者は、4段階の乳腺濃度のうち「高濃度乳腺」に分類され、皮下脂肪が少ないタイプのため、マンモグラフィ検査よりもエコー検査のほうが合っている、と伝えられました。

ただし、乳腺濃度は年齢や妊娠、授乳、閉経など、様々な要因で変化していく、とのこと。それもあって、それぞれ強みの異なる複数の検査を受けて、総合的に診断してもらうのが望ましいのだと思います。

乳がんドック

■エコー(超音波)検査

続く「エコー(超音波)検査」では、乳腺用の超音波診断装置を用いて、乳房内部にできたしこりが良性なのか、悪性なのかを調べます。乳がんを高い確率で発見できるのが、エコー検査の特徴です。

やり方は、胸全体にジェル状のものを塗って、超音波診断装置を滑らせていくというもの。美顔器をくるくる押し当てているような感覚で、痛みはまったくありません。マンモグラフィ検査とは違い、X線を使わないので、妊娠中の女性でも安心して検査を受けられます。

ちなみに、若年者の乳腺は、マンモグラフィではわかりにくい場合が多く、エコー検査が有効だとされています。

■乳がんドックを受けた感想

当日医師から告げられたのは、「特に異常は認められず、正常範囲内である」ということ。乳がんの兆候や体の変化は特に感じていなかったものの、検査をしたこと、医師の“異常はない”という言葉を聞いたことで、安心感を得ました。

乳がんは30代後半からかかる人が増える、といわれますが、それでも稀にもっと若い時期にかかる人もいます。そう考えると、「絶対に自分は大丈夫」はないはずなのに、それでも人は過信してしまう……。

前出の友人は何か違和感をおぼえて、多忙な合間をぬって早めに検査に行きました。そこで、ステージ2という診断を受け、できる限り早急に手術を受けたといいます。

現代女性は忙しい。また、自分よりも家族を優先して生きている女性も多いです。だから病院へ行くのが後回しになってしまう、というのもわかります。

それでも、自分の体こそ資本。自分の体を大切に扱ってこそ、元気で健やかな状態で周囲と関われます。自分の体を思いやって、定期的に検診へ行く女性が増えてほしいと心から願います。

乳がんを乗り越える、というより「並走」して生きています

https://p-dress.jp/articles/2501

乳がんで闘病中の小林麻央さん。日々綴るブログとともに報道され、大きな注目を集めている。麻央さんのニュースは世の女性たちに、検診へ行くきっかけを与えたと思う。とはいえ、まだ乳がんという病気への理解は浸透しているとはいえない。今、改めて体験者から話を聞いてみたい。

この記事のライター

DRESS編集長。楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは人間の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。趣味のひとつはプロレス観戦。DRESSプロレス部 部長補佐を務める。著書に『はたらく人の結...

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