鹿児島女性は男社会で生き抜き、トクする術を知っている

鹿児島女性は男社会で生き抜き、トクする術を知っている

鹿児島県は未だに「男尊女卑がある」と言われる地域。そこで生活する女性たちは「被害者」扱いされることもあるが、鹿児島出身の私に言わせると、まったく逆だ。実は日本で一番、男社会での処世術を知っている女性は、鹿児島女性なんじゃないかと思うこともある。


■「男は女よりエラい」近年稀に見る男尊女卑文化?

私は鹿児島県南九州市の頴娃町というところで生まれた。すぐに横浜に移り住んだものの、両親も親戚もみんな生粋の鹿児島人である。私もきっちり文化を受け継いでいる。

九州の中でも、鹿児島県はとくに男が強い文化として有名。東京でこのことを話すと、「男尊女卑」だと後ろ指をさされることはザラである。

たしかに、男は家庭では何もしない。本当に何もしない。料理は運ばれてくるのを当然のように待ち、食事が終われば皿が下がるのを待ち、お茶を待つ。ありがとうは一言もない。父親をキッチンで見かけた記憶もほぼない。

親戚の宴会ともなれば、男女は別れて座る。男はどっしり上座を取って料理を待つ。女はウェイトレス兼ホステスだ。女たちの居場所は下座またはキッチンであり、配膳の合間におかずをつつき、ペチャクチャしゃべる。

若い女子はおじさんの間で焼酎の水割りをせっせと作る。焼酎と水の割合も一人ひとり覚えている。ホステスがバックヤード(キッチン)に戻ると「おつかれさん」とママたちに労われる。

■鹿児島女性あ然「何がおかしいの?」

これを他県民に話すと、目を丸くして驚かれたり、「男尊女卑ダーッ!」「けしからん!」と怒り出す友人もいる。私はポカンとするが、ことあるごとに文化の違いを感じて面白いと思う。

鹿児島女性の私たちにとって、家庭で女が働くのは日常茶飯事。もちろん、嫌々働かされているわけではない。その方が、むしろ効率がいいと考えている。

「男性は尊敬すべきもの。食器を洗わせるなんて申し訳ない」というのが表向きの理由である。しかし慣れない男たちにザツに皿を洗われたり、割られたりしたら、こちらの仕事が増えるだけ。寝っ転がって野球を見てくれていた方が、素早く片づくのだ。

ここでもやはり、「家事分担しない男ってサイテー!」みたいな女性の声が聞こえてくる。しかし、逆に私たちは「コワッ」とビビっている。「オトコ様にそんな口聞いていいのっ?」と。生類憐みの令のような心境? いや、皿ぐらい洗ってやんなさいよ、別に減るもんじゃなしと、広い心で皿を洗う。

こんな夫婦関係であっても、パートナーエージェントが調査した「結婚の満足度が高い夫婦」の第1位が、鹿児島県民なのだそう。男尊女卑に見えても、夫婦は幸せなのである。

■嫌いな男ですら立てる、鹿児島女性の悲しき習性

こんな遺伝子が組み込まれているのだから、私は「男を立てるのがうまい」と、周りからよく言われる。どんな「ん?」な男でも、大勢の前でけちょんけちょんに言って、恥をかかせるわけにはいかない。嫌いなヤツでも立ててしまう。これはなんだか悔しい。

男たちが甲斐甲斐しく水割りを作るホストクラブも居心地が悪い。「酒作んのは女の仕事だろ!」とマドラーを奪いたくなる。

献身的(に見える)な姿勢からか、鹿児島の女性は全国の男たちにすこぶる評判がいい。合コンでも「鹿児島の女性っていいよね」なんて言われることもある。ウホッ。とはいえ私たちは、男に媚びを売るつもりでやっているわけでなく、単なる文化である。それだけに棚ボタ的な嬉しい評価である。

ちなみに九州男児は「仏頂面で気が利かない」と全国の女性に不人気であるようだ。しかし、彼らは単純にシャイでドギマギしているだけである。どうか優しくしてあげてほしい。

■鹿児島で実権を握っているのは女性

現代の日本は、残念ながら、未だに男が優位の社会である。そうなると、女は男を立てて、かわいがられた方が効率がいい。反対意見も多いだろう。しかし、男社会に反旗を翻すよりも、社会のルールに順応するほうが得は多い。

あえて極端な話をすると、サッカーでもそうじゃないか。「どうしてサッカーは手を使っちゃいけないんだー!」なんて叫び続けるより、すんなりルールを受け入れて、足技を鍛えたほうが億単位の金を稼げる。

2017年の日本は、まだまだ男性社会。甲斐甲斐しく男性社員と仲良くすれば、あとあと大きなリターンがやってくる。

実は鹿児島では、どこの家庭も裏で実権を握るのは「女」である。男は家で何もしないのではなく、できないのだ。女がいないとお茶も淹れられない。究極、生きることさえできないのかも。だから彼らは奥さんには頭が上がらない。

仕事上でもそんなポジションになればよい。男を立てて、尽くす。でしゃばらず、おいしいところは男にやる。すると絶大な信頼が得られて、後々大きなチャンスが巡ってくる。男社会のフィールドでも、絶対的なポジションを得られる、かもしれない。

この記事のライター

あずま・かなこ。1983年生まれ。独身の恋愛コラムニスト。これまで1000本以上のコラムを執筆。テレビ・ラジオ出演多数。元女性サイト編集長という経歴を生かし、書籍「100倍クリックされる超Webライティング実践テク60」(パ...

関連するキーワード


働き方

関連する投稿


自分の人生は自分でデザインする - パラレルライフワークスタイルとは

自分の人生は自分でデザインする - パラレルライフワークスタイルとは

新しい生き方、働き方「パラレルライフワーク」を実践する中里 彩(なかざと あや)さんによる、生き方・働き方をテーマにした連載がスタートします。第1回目は自己紹介とあわせて、ご自身が考えるパラレルライフワークについてお伝えします。


女性のための「学び直し」と「社交」コミュニティー「SHElikes」がスタート

女性のための「学び直し」と「社交」コミュニティー「SHElikes」がスタート

21世紀を生きるミレニアルミューズのためのソーシャルクラブ「SHElikes」がスタートしました。SHElikesは「学び」と「コミュニティー」との出会いを通じ、自分にしかない価値を見つけ発揮して生きられるようなアクションができる場所です。


「信頼残高」貯めていますか? 将来のキャリアに不安を抱くすべての人へ

「信頼残高」貯めていますか? 将来のキャリアに不安を抱くすべての人へ

働く女性が未来のライフステージについて考えるとき、結婚や出産のタイミングなどキャリア以外のことにも想いを巡らせることがあります。そんなライフステージへの不安を持つ女性をマネジメントする立場の人も多いはず。トレンダーズ株式会社取締役副社長COOの黒川涼子さんに、多様化するキャリアとマネジメントについてお伺いしました。


シリコンバレー式プログラミングブートキャンプでキャリアチェンジ

シリコンバレー式プログラミングブートキャンプでキャリアチェンジ

プログラミングといえば男性の職業。そんなイメージがあるかもしれませんが、2017年の7月に日本で初めて開催されたシリコンバレー式のプログラミングスクール「コードクリサリス」の講師・受講生の半分は女性。ミッションのひとつに「女性のエンジニアを増やす」「業界を動かす先駆者になる」と掲げる彼らの思いとは。


女性は地方移住で幸せになれる? 田舎暮らしの実態を3人の女性に聞いてみた

女性は地方移住で幸せになれる? 田舎暮らしの実態を3人の女性に聞いてみた

インターネットの普及により、場所を問わず仕事ができるようになってきた現代。国も企業に対してテレワークの推進を行うなど、地方移住への障壁は下がりつつあります。そこで今回は実際に都会から地方へ移住した3人の働く女性にインタビュー。地方移住の良い面、悪い面、両方について正直にお答えいただきました!


最新の投稿


「直塗りスティックタイプ」がUVカットコスメのトレンドに!?

「直塗りスティックタイプ」がUVカットコスメのトレンドに!?

日本未上陸の最新韓国コスメが到着。美白大国・韓国でトレンドのUVコスメは「直塗りスティックタイプ」!? ETUDE HOUSE、MISSHAなど、人気韓国ブランドが こぞって発売しているスティックコスメに注目です。


夏の終わりのノスタルジア - 大人の読書感想文

夏の終わりのノスタルジア - 大人の読書感想文

少女時代、『西の魔女が死んだ』(梨木香歩)を手に取ったことがある方は少なくないのでは。大人になった今、偶然読み返す機会がありました。気づけば8月も残り10日余り。読書感想文に気を重くしていたあの頃に懐かしさを感じます。夏の終わり、若い頃に読んだ本をもう一度読んでみては?


『ウチの夫は仕事ができない』第7話あらすじ - 男はツラいよ? 女もツラい。皆それぞれ大変なのだ

『ウチの夫は仕事ができない』第7話あらすじ - 男はツラいよ? 女もツラい。皆それぞれ大変なのだ

『ウチの夫は仕事ができない』第7話のあらすじや感想(ネタバレあり)をお届けします。仕事と家庭の両面から見たレビューです。キャストは錦戸亮、松岡茉優ほか。第7話では司の父が突然上京してきて、小林家に滞在することになる。


料理が楽しくなる。レモン果汁とオリーブオイルの万能調味料

料理が楽しくなる。レモン果汁とオリーブオイルの万能調味料

カルパッチョやサラダ、肉・魚料理にも。レモン果汁とオリーブオイルの万能調味料「塩とレモンとオリーブオイル」が8月21日より全国で新発売。かけるだけで美味しい一品に。


秋ネイルに使える100均ネイルカラー5色とデザイン【マニキュアでセルフネイル】

秋ネイルに使える100均ネイルカラー5色とデザイン【マニキュアでセルフネイル】

秋ネイルの準備、そろそろ始めませんか。秋ネイルに使えるマニキュアをセリアで発見しました。なかでも買っておくと何かと使える秋カラー5色を紹介します。また、その5色を使った簡単なワンカラーネイルもご提案。どれも簡単にできるものばかりなのでお試しください。


DRESS部活