1. DRESS [ドレス]トップ
  2. ライフスタイル
  3. ストレスフリーのカギは、他人の正義を受け入れること

ストレスフリーのカギは、他人の正義を受け入れること

年末にかけて忙しくなるこの季節、仕事もプライベートも気を揉むことが多くなるかもしれません。もし、人間関係のストレスがなくならないとしたら、それはもう終わりにしましょう。ストレスフリーな人間関係へのカギは、それほど難しいことではありません。

ストレスフリーのカギは、他人の正義を受け入れること

人間関係のストレス、原因は「価値観の相違」

心理学やコミュニケーションの専門書など、世の中にはたくさんの書籍もあり、情報源はたくさんあります。

しかし、いつの時代でも、人間関係のストレスの原因はたいして変わりません。それは「価値観の相違」。私が考えていることと、相手が考えていることが違う。シンプルなこの事実が、その後の大きなストレスへとつながっているのです。

エアコンの温度も、寒いと感じる人もいれば、暑いと感じる人がいる。同じケーキでも、甘い味と感じる人もいれば、さっぱりした味に感じる人もいる。

そもそも、自分も相手も違う人間です。自分と同じ感覚で物事を捉えるということ、それもたくさんの物事で同じく捉える人がいるということ自体、当たり前ではないはずです。

受け入れられることと、受け入れられないことがある

大人になった私たちは、日常生活でそうそう人とぶつかることはありません。仕事でもプライベートでも、それぞれ相手は相手の考えやスタイルがあるよねと、いくら何でもわかっています。

それでも時折、「いくら何でもそれはないんじゃない?」と思ってしまうことはあります。特にそれは公共の場だったり、多くの人が関わる場だったり、「これは私だけでなく、多くの人も同じく思っているはずだ」と考えていることに関して、それと違う言動をする人を見たときに「いくら何でも」と思うことは多いのではないでしょうか。

例えば、年末に向けて会議が多くなるこの時期、いつも資料準備でペーパーの枚数が足りなかったり、いつも時間に遅れて参加してきたり、あるいは、前回の会議でやると決まったことを、今回の報告では実際にはやっていなかったことが発覚したり、「お前は人をイラつかせる天才か!?」と言いたくなるような相手も、いるかもしれません。

いくら何でも、それは受け入れられない。特に、自分が無自覚にでも「これが正義」と思っていることに反することになら、なおさら受け入れられないことでしょう。

何度アイツにこう思ったことか。

イライラするときの対処法(無理強いはしませんが)

そんな「イライラが沸騰してしまいそうなとき」のために、次のような考えを取り入れてはどうでしょうか。

まずは、自分がイライラしているときは、そのイライラしている自分を受け入れる。イライラを無視しようとか、スルーしようとか、何とかイライラを少なくしたり、感じないように努力するとか、そんな必要はありません。

イライラだって、自分が素直に感じる大切な感情のひとつです。イライラを無理矢理スルーしていると、いつか溜まりに溜まって爆発します。そんな爆発が、いい方向に進むわけはありませんよね。

なので、イライラしたら、「あ、私いまイラついてるな。でもそれはしょうがない。あんなこと言われたり、あんなことやられたら、そりゃイラつくのもムカつくのも当然」と、それをきちんと受け入れましょう。

そのうえで、「でも自分にそれほど大きな実害はないよね?」と考えてみる。もちろん、無理にではありませんが、いったんイライラを受け入れたあとでなら、この自分への問いかけも功を奏します。

実害が大きい場合には、それ相応の怒りも憤りも感じるでしょうし、それを「でも大丈夫だよね?」と自分に言い聞かせるのは至難の業です。

そういう場合は言い聞かせるのではなく、怒りや憤りをきちんと感じきる、あるいは本当に安心して信頼できる相手にだけ毒を吐かせてもらって、時間をかけて静まっていくのを待つのもいいと思います。

自分に正義があるのなら、他人にも正義がある

怒りや憤りが強いということは、裏を返せばそれだけそのことについて、自分は大事に思っているということだし、他の誰に言われなくとも、自分は自分の正義を守っているんだとも言えます。

そう考えると、自分の誠実さや責任感、社会的な感覚や人を思う気持ちなどを再確認できるチャンスでもあるし、ふだん気づくことがない自分の本質を知るチャンスでもあります。

また、自分が「これが正しい有るべき姿だ」「ここまでは許容範囲内だ」と思っていることを知るのは、同時に周囲の人にも「彼らには彼らなりの正しい姿があること」「彼らには彼らなりの許容範囲があること」を理解することにもつながります。

怒りや憤りを、無理せずに落ち着いて客観視できるくらいにまで気持ちの整理がついてくると、そういう余裕も生まれてきます。

自分の正義を大事にすることで、他人の正義も大事にできる、尊重できるようになるのです。

そりゃそうだろうけどさ、そう簡単じゃないよ?

イライラしている間は、自分も相手と同じレベル

大切にしているものが違う人と、同じ方向へ同じ速度で一緒に歩いていくのは難しいかもしれません。でも、その難しさや違いがあるからこそ、それをどうやって解消、解決していくかというクリエイティビティも生まれます。

イライラもムカムカも、誤魔化さずに上手に付き合って、広い心を持つことができたら、人間関係にも余裕を持つことができます。

別に無理に怒りや憤り、イライラやムカムカをなんとかしましょうという話ではありませんが、でも、相手に怒りやイライラを感じている時点で、自分も相手と同じレベルにいるということは、大人ならわかりますよね。

プラスの気持ちも心からの笑顔も何も生み出さないイライラ時間はなるべく短くして、大切な自分の気持ち、自分の時間を喜びや楽しさでいち早く満たしたほうが、気持ちいいと思いませんか?

まあ、そう言われればそうよね。そしたら久しぶりに買い物にでも行こうかしら。

ストレスフリーへのカギは、いつだって自分が持っています。それは自分の気持ちの切り替え次第で、今日でも、今でも、すぐに使うことができるのです。

大切な自分の時間を、イライラするあの人に使うのではなく、きちんと気持ちを整理して、自分の好きなことに使うようにしていけば、意外に早くスッキリできるかもしれませんよ。

安 憲二郎

20年で22回の転職、40の職種を経験。現在は【ことばライフデザイナー】として「人生誰でも右肩上がり」になるアドバイスをAmebloをメインに提供している。また、クリエイティブな才能を活かし、ボーカリスト、映像作家、コミュニ...

関連するキーワード

関連記事

Latest Article