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愛は束縛。【井筒麻三子のパリジェンヌ修行中】

パリと東京の違いって? パリジェンヌは実際どう過ごしているの? 2014年からパリ生活を始めた、ライターの井筒麻三子さんから、日々の“気づき”をお届け。

愛は束縛。【井筒麻三子のパリジェンヌ修行中】

国際結婚したい相手の国籍トップ10

以前どこかで見かけたネット記事に、国際結婚したい相手の国籍トップ10というランキングがあり、1位はアメリカ、2位はフランスとなっていました。
なんとなくアメリカは、日本にとっても欠かせない(良くも悪くも)国だけにわかるような気もするけれど、はて、なぜフランスが2位?

これもまた、パリ=憧れ&お洒落な街、と同じような図式なのでしょうか……。
フランス人というだけで、イメージ的に素敵っ!と夢を見ている方々のために、今回はフランス男の実態(らしきもの)をご紹介したいと思います。

フランス男は超がつく束縛主義

私が知る限り、そして聞く限り、フランス男は超がつく束縛主義。
日本人の感覚からすると、相当びっくりすることも多いです。
もちろんそれは、女性もある程度同等。つまりこの国においてカップルというのは、とにかく相手を束縛し合い、そして干渉し合うのが当たり前という存在。
例えば、語学学校の先生クレールはアジア文化好きで彼も韓国人なのですが、日本だけでなく韓国でも多いらしい“結婚したら旦那は留守がいい”的感覚は意味不明らしく「全く意味がわからない。常に一緒に居ることが最も重要なのに!」と。もちろんそんなこんなで、遠距離恋愛なんて論外だそう。

実録!!超束縛フランス男

で、懸案のフランス男束縛説ですが、私が最近遭遇し、ひょおっ! となった話をふたつ。
まずは11歳と4歳の男の子達がいるフランス人夫婦のM家。年下旦那さんはなんでも奥さんと一緒でないと気が済まないので、しょっちゅう言い争いをしている。先日は、奥さんが仕事の延長でローマに行くかもと言ったことで幕が落とされた。
彼女の職場は円滑な関係UPのために毎年社員旅行に行くのだが、それが今年はローマ。彼女がそれを告げたところ
「ローマなんてロマンティックなところ、二人で行かないなんて!」
とブリブリ怒り出したのだ。私もその場に居たので「別に他にも都市はいろいろあるんだから、他に一緒に行けばいいじゃん」と言ってもダメ。とにかく二人で行かないなんて、二人で分かち合わないなんて!との一点張り。彼女は「いつもこうなのよ……」と溜息をついていた。

さらにもう一件は、結婚してすでに15年以上経ち、子供が二人いる仏人夫と日本人妻のご夫婦間にて。
彼女は健康のためにプールに通っているのだが、そのコーチと緊急用に電話番号を交換。その後日本に一時帰国してフランスに戻ると、彼から「日本からもう戻りました?」(それだけ)というメッセージが入っていたという。
ところがそれを旦那が見つけて激怒! すわ浮気か!と詰め寄る彼に、単なるコーチであることを説明しても「み、み、水着を見せる相手と連絡を取るなんて!」(←水着、つまり普通より露出が多いということもまた怒りに火をつけたのか)とか「彼がどんな顔してるのか見せろ!」だの、なんだか大騒ぎに。
何を言っても判ってもらえないので「もうそんなに信じられないなら荷物まとめて出て行きます?」と言ったら、やっと少し静まったものの「未だにまだ理解できなくて消化中なのよ」と彼女。
事件からすでに1週間以上が経ってますけど。
てかそもそも、なんで彼はそのメッセージを見たのだ?と思ったら「私の携帯をいつもチェックしてるのよ。子供に暗証番号を伝えてあるから自動的に彼も知っていて。iPhoneって何を見たかとか最後に残るでしょ? それで、ああいつも見られてるんだなって」と。
ええーー! もはや私には理解不可能。

結局その日本人奥さんと私がふたりで放った言葉は「フランス人、めんどくさっ」。
もちろんすべてがそうとは当てはまりませんが―—日々是ありえん!という話を聞くたびに、余り無闇な妄想は描かないほうがいいんじゃないかと、先の投票でフランス人を挙げた女性たちにお伝えしたくなるのです。

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